1.前立腺肥大症 |
前立腺肥大症の内服治療として従来はアルファワンブロッカー(ハルナール、フリバス、 ユリーフなど)が主流でした。この薬は尿道の緊張をゆるめ尿の出をよくする薬で前立 腺を小さくする作用はなく大きな前立腺肥大症のかたには効果に限界があり手術となる こともありました。また長期的に内服しているうちに前立腺の肥大がすすみ結局手術を必要とするかたもありました。 近年新しい前立腺肥大症治療薬が開発され腫大した前立腺を縮小させることが可能となり従来からのアルファワンブロッカーと併用することで長期的に排尿状態を改善させ ることができるようになりました。このため従来では手術を必要としていたかたも内服のみで治療可能になってきています。 |
2.PSA値が高かったとき |
PSA検査とは前立腺癌を発見するための血液検査で住民健診や人間ドックなどで幅広く 行われるようになってきました。PSA値が基準値を超えている場合は前立腺癌が隠れて いる可能性が30-40%あります。癌以外にも前立腺肥大症や炎症など良性の病気でもPSAが上昇する場合があります。直腸診、超音波検査、PSAの再検査を行っても前立腺癌が 疑われる場合は前立腺組織検査を行います。 |
3.前立腺癌組織検査 |
超音波ガイド経直腸前立腺針生検(12か所)は硬膜外麻酔をかけたうえで行っていす。 ほとんど痛みもなく日帰りで可能です。 前立腺癌と判明した場合はCT、MRI、骨シンチを行ったうえ藤田保健衛生大学病院泌尿器科、名古屋記念病院泌尿器科、豊田厚生病院泌尿器科、名古屋第二日赤病院泌尿器科などへ紹介しています。 |
4.過活動膀胱 |
トイレが近い、尿がもれる、我慢ができないなどの症状がある場合は過活動膀胱の可能性があります。同じような症状を起こす病気としては膀胱がん、膀胱炎、尿道炎、膀胱結石、間質性膀胱炎、心因性頻尿、多飲多尿などがあります。 |
5.夜尿症 |
おねしょの原因は1.夜間尿量が多い2.膀胱容積が小さい(不安定膀胱)3.睡眠の影響 4.心理的ストレス5.器質的な異常(後部尿道弁、2分脊椎など)があります。 的確な病態の診断を行ったうえ生活指導、行動療法、薬物療法を併用し治療します。 |
6.性感染症 |
尿道炎にはクラミジア尿道炎、淋菌性尿道炎だけではなくマイコプラズマ ジェニタリウム、ウレアプラズマ ウレアリチカム感染などがあります。原因に応じて適切な抗生剤、抗菌剤での治療が必要です。 尖圭コンジローマはヒトパピローマウイルスの感染で性器周辺にイボ状の小腫瘍が発生 する病気です。多くは電気メスで焼灼し治療しますが塗り薬での治療もあります。 陰部ヘルペスは病変部との接触で感染する病気です。初感染での症状は陰部のヒリヒリ感やむずむず感ではじまり水ぶくれ、ただれ、強い痛み、ときには発熱、太もものリン パ節の腫れをともないます。初感染で発症しなかった場合や再発では初感染で発症した場合より軽い症状になります。抗ウイルス薬の内服や塗り薬で治療します。 |